3月に入り、桜の花芽もふくふくしてきました♪🌸
ワンちゃん達は狂犬病予防接種やフィラリア予防開始への血液検査の時期が近づいています!
今回はワンちゃん、猫ちゃんのフィラリア症(犬糸状虫症)についてお話しします。
フィラリア症(犬糸状虫症)は蚊によって媒介される寄生虫病です。
ワンちゃんでは蚊に刺された時にフィラリア幼虫が体内に侵入し、皮下組織や筋肉で成長しその後、血管の中に入り血流に乗って心臓や肺の血管へ寄生します。
フィラリア虫体が心臓や肺動脈に寄生すると徐々に血液の循環などに悪影響が出て、発咳、食欲不振や元気消失、血尿、腹水などの症状がおこり、放置すると死に至ることもあります。
心臓、肺に寄生したオス、メスの成虫はミクロフィラリア(子虫)を産出し、ミクロフィラリアが体内中へいきわたることで感染犬となります。
診断はフィラリア成虫の抗原検査法や血液中のミクロフィラリアを集中法で確認して行います。
🤔”犬糸状虫症”というからには、猫ちゃん達はフィラリア症にはならないの???
残念ながらそんなことはありません。
猫ちゃんもフィラリア幼虫を持った蚊に刺されることで感染します。
しかし猫ちゃんはフィラリアにとって本来の宿主ではないので、犬とは異なる症状を示します。
症状は、無症状から咳、苦しそうな呼吸、食欲不振など、他の病気と見分けがつかない様々な症状があらわれます。
さらに、気づいたときにはすでに重篤化していたり、元気に見えた子が突然ショック状態に陥り死亡することもあり、発症した時には手遅れのケースが少なくありません。
猫ちゃんのフィラリア症では肺や心臓での寄生数が少ないため犬のような診断法は用いることができず、診断をつけることがとても難しくなります。
治療法も確立されておらず、対症療法のみの治療となり、一度症状が出てしまうと完治することはほとんどありません。
猫ちゃんにとっても怖い病気です😿

📌フィラリア症は毎月1回の予防がとても大切です!!
フィラリア予防薬は体内に入った幼虫が血管内へ侵入する前にフィラリア幼虫を駆除します。
毎月1回投与することで、体内入ってしまった可能性のあるフィラリア幼虫を退治するのです。
ワンちゃん、猫ちゃんともに、正確な予防によりほぼ100%防げる病気です。
温暖化の影響などで蚊の発生期間が年々長くなり、それに伴って一昔前より推奨予防期間も長めになってきています。
当院ではワンちゃんも、猫ちゃんもフィラリア予防薬の投与期間は4月〜12月を推奨しています。(月1回投薬)
*蚊が発生し始める時期から蚊がいなくなった後の1ヶ月後までの投薬を勧めています。
当院では、ワンちゃんにはチュアブルタイプ・錠剤タイプのフィラリア予防薬、
猫ちゃんにはスポットタイプのフィラリア予防薬をご用意しております。
