歯科
お口の臭い、歯のぐらつき、歯石など、わんちゃんねこちゃんのお口の中のトラブルや歯肉炎、歯周病などの歯科疾患の治療や歯科疾患の予防などを扱います。
歯石除去、歯磨き指導も行っております。
歯石除去
歯石の付着状態により処置方法が異なります。
歯垢とは?
歯の表面を指で触った時にネバネバしたものが付くことがありますが、このネバネバが歯垢のことで、別名「プラーク」とも呼ばれています。
食後4~8時間程度で歯垢が作られてしまうため、毎食後の歯みがきが大切です。
歯垢は細菌の塊で、1gあたり1000億個以上の細菌が詰まっていると言われています。
これを放っておくと菌の作った酸が歯の表面のエナメル質を溶かしてむし歯を発生させてしまうことがあります。
歯石とは?
歯石とは一言で言えば歯垢が硬くなったもののことで、歯みがきでみがき残した歯垢は2日間程度で歯石へと変わってしまうと言われています。
また歯石の表面はデコボコしているため、そこにさらに歯垢が付いて歯周病の原因となってしまうこともあります。
日常的な歯のケアで歯石の付着はある程度防ぐ事ができますが、歯石は、歯ミガキがしづらい「歯と歯茎の境目」や「歯と歯の間」にできやすいものです。
歯石はその名前の通り石のように硬いため、一旦歯に付いてしまうと歯磨きでは除去できません。
軽度の場合
麻酔下にて歯科用のスケーラーと呼ばれる超音波歯石除去装置で石を除去します。
また、歯石除去後に歯の表面を研磨し、歯垢・歯石の再付着を予防します。
歯石除去(スケーリング)
超音波スケーラーという歯石除去に使用する機器で、超音波により振動し、歯石を破砕・除去します。
先端から水が同時に出ることにより安全に歯石除去を行うことができます。
ポリッシング
歯石除去後、歯の表面の研磨(ポリッシング)に使用します。
歯の表面をツルツルにし、再び歯垢・歯石が付きにくくします。
ブラシ・ラバーカップの2種類のツールで歯の表面を研磨します。
ルートプレーニング
細菌の毒素によって壊死した歯の表面を除去して歯垢・歯石を付きにくく、歯肉の再付着が期待できる硬い平滑な歯の表面を作ります。
キュレッタージ
歯周ポケットにある歯肉の炎症部分を除去すること。
行うことで、歯肉の再付着が期待できます。
薬剤の局所投与
炎症を起こしている歯周ポケットに、歯科用抗生物質軟膏を注入します。
- 歯周病の予防の為にも年1回のスケーリング(歯石除去処置)をお勧めしております。
- スケーリングは健康診断のオプションとしても承っております。
- スケーリングの麻酔時に迷子対策の個体識別マイクロチップ装着も可能です。
- 歯石の付着やお口のトラブルにお気付きの場合は、お早めにご相談ください。
重度の場合
抜歯が必要になるケースもあります。
抜歯は、詳細な検査(プロービングや口腔内レントゲン検査等)を行い、総合的に評価し抜歯が必要とされた場合のみ行います。
抜歯
抜歯は、犬猫で最も一般的に行われる口腔外科です。
歯周炎による歯槽骨の吸収で比較的容易な抜歯から、抜歯が困難な抜歯まで状況により様々です。
抜歯の方法
1 | 歯を歯肉から切断後、歯根を歯槽骨から脱臼させます。 |
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2 | 鉗子で歯をつかみ、抜歯します。 |
3 | 抜歯後は大きな穴が開き内部には不要な組織があるので、きれいに除去します。 |
4 | その後周りの歯肉を使って、その穴を塞ぎます。 |
5 | 更に歯には単根歯と多根歯があり、多根歯では歯を分割して単根歯にしてから抜歯します。 |
抜歯する歯によっても、難易度や抜歯に要する時間等が異なってきます。
痛みが伴うことがありますので、必要に応じて大切な家族の一員である動物たちができるだけ健康で長生きできますよう、お手伝いをさせて頂いております。
ご家族様においては、日頃から健康状態に目を配って、把握して置かれることが大切です。
少しでも普段と違う様子が見られましたら、すぐにご相談ください。